魚市場ブログ

市場で最近見かける「ブラウンクラブ」

2025年10月23日

市場で最近「ブラウンクラブ」というカニを見かけるようになりました。

甲羅が栗色でずっしり大きく、日本のズワイやタラバとは雰囲気が少し違います。気になって調べてみると、正式にはヨーロッパイチョウガニと呼ばれる種類で、学名は Cancer pagurus。北海や大西洋沿岸でよく獲れるカニで、特にアイルランドやイギリスでは定番の食材だそうです。

 

実際に手に持ってみると、とにかくずっしり重い!!
甲羅は分厚くて安心感があり、黒く大きなハサミは存在感抜群。持ち上げた瞬間に伝わる重みで、身がしっかり詰まっているのがわかります。

日本で馴染みのあるズワイやタラバのように「足を豪快に食べる」カニではなく、ブラウンクラブは胴体にほぐし身がぎっしり詰まっているのが特徴です。

短めの足や大きなハサミにも身はありますが、ヨーロッパではむしろ甲羅の中の身や濃厚なカニ味噌を取り出して、スープやパテ、ソースに仕立てるのが定番。つまり“そのまま豪快にかぶりつく”というより、料理人の手で工夫されてこそ真価を発揮するカニなんです。

Handpicked Brown Crab Meat

日本ではまだ馴染みが薄いものの、市場で見かけたときはぜひ一度味わってみる価値があるカニだと思います。ズワイやタラバとはまた違う、ヨーロッパの海の個性を感じられるはずです。

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