魚市場ブログ
グルクン=タカサゴ?ニセタカサゴ?
2025年06月02日
この時期になると市場でちょろちょろ見かけるこのグルクン。沖縄の魚っていうイメージは前からあって、唐揚げでよく出てくるな〜くらいには知ってたんだけど、正直そこまで深く考えたことはなかった。名前もインパクトあるし、見た目もちょっと赤みがかってて可愛い。でも、改めてちゃんと調べてみたら、思ってたよりずっと奥が深い魚だった。
「グルクン」っていうのは沖縄での呼び名で、標準和名では「タカサゴ」体は細長くて、横に一本スッと黄色いラインが入ってるのが特徴。見た目もシュッとしててスマートな感じ。分布は意外と広くて、日本では房総半島から沖縄まで、さらにフィリピンやインドネシア、太平洋の島々までいるそう。
面白かったのが、「ニセタカサゴ」っていうそっくりさんがいること。名前からしてちょっと気の毒だけど、見た目は本当にタカサゴとそっくり。違いは、黄色いラインの位置。タカサゴは側線よりも下に黄色いラインが走っていて、ニセタカサゴはそのラインが側線と重なってる
よーく見れば分かるけど、素人がパッと見で見分けるのはかなり難しい。背ビレや尾ビレの形にも少し違いがあるらしいけど、ほぼ誤差レベル。
今日見かけたグルクン、よく見ると黄色い線がちょうど真ん中あたりに走ってた。これって、もしかしてニセのほうだったのかも? でも市場ではどっちも「グルクン」として並べられてるし、味の違いもほとんどないらしい。実際、沖縄でも区別せずに扱ってるそうだから、そこは気にせず楽しめばいいんだと思う。
グルクンって一年中流通してるけど、実は今、6月ごろが一番美味しい時期だということ。産卵前で身に脂がのって、ふっくらジューシー
唐揚げはもちろん、刺身や煮付けにしてもおいしいです。