魚市場ブログ

(笊貝・ザルガイ?)

2025年11月25日

仲卸を回っている時、見慣れない二枚貝が並んでいて、思わず足が止まりました。殻の表面に細かい網目のような模様があり、何だろう?と思って仲卸さんに聞いてみると、愛知県産のザル貝だと教えてくれました。

横浜の市場では本当に珍しく、私自身もほとんど見たことがありません。調べてみると、ザル貝は主に愛知県の三河湾や伊勢湾で獲れる貝で、関東へはあまり流れてこないようです。だからこのタイミングで見られたのはレアでした。

名前の由来も面白くて、「ザル貝」という名前は殻の表面が“ざる(竹ざる)の編み目に似ていることからそう呼ばれるようになったと言われています。実際に見ると、細かい格子状の模様が入っていて、確かにざるの模様そのもの。見た瞬間に「そういうことか」と納得しました。

ザル貝はアサリよりも旨味がしっかりしていて、出汁も濃いのが特徴だそうです。砂抜けも良く、身も縮みにくいため、酒蒸しや味噌汁、パスタなど、いろいろな料理に使いやすいとのこと。

市場を歩いていると、普段見ない食材が急に並ぶことがありますが、こういう“初めての出会い”があるのも市場の面白さだと改めて感じました。また珍しい貝を見つけたら紹介しようと思います。

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