魚市場ブログ

🐟 2025年 「魚ニュース年間総まとめ」

2025年11月27日

2025年も残りわずか。横浜の海・漁港・市場・水産企業は、今年も非常に活発に動いていました。
とくに今年は 「地元の海産物の価値向上」「市場の一般開放の強化」「魚食文化の再評価」「未利用魚の活用」 が顕著に進んだ一年  横浜は全国的に見ても珍しい、市場 × 漁港 × 流通企業 × 加工 × 飲食 × 観光がすべて揃った総合水産都市。

そのため、1つのニュースが市内のさまざまな業界に連動していく特徴があります。ここでは 2025年1月から現在までの時系列” に沿って、横浜市の魚ニュースを深掘りしながら総まとめします。


金沢区「ぶんこのこんぶ」収穫開始

地元海藻ブランドが横浜の冬の味覚”に定着

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横浜市金沢区で養殖されている ブランド昆布「ぶんこのこんぶ」

新年最初の話題は、横浜市金沢区で養殖されるブランド昆布 「ぶんこのこんぶ」 の収穫だ。横浜=魚のイメージを持つ人は多いが、実は海藻養殖も盛んで、特に金沢区の沿岸は潮流が安定しており昆布・ワカメの育成に適している。ぶんこのこんぶは、地元の漁協が数年前からブランド化を進めてきた海藻で、地元料理人から評価が高く、年々知名度が上昇している。 1月の予約開始時点から売れ行きが良く、直送分はすぐに完売。横浜市民の間で「地元産の海藻を買う」という習慣が育ちつつあることを示す。横浜の海といえば港町としてのイメージが強いが、実は海藻の産地としての一面も持つ。冬の海は魚だけでなく、海藻の季節でもあるという気づきを改めて与えてくれるニュースとなった。

 


金沢漁港「海産物フェスタ」が1万人規模の大盛況

地元ワカメ・昆布・地魚が即完売する勢い

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横浜市内で漁港イベントのひとつがこのフェスタ「海産物フェスタ2025」

金沢漁港で開催された 「海産物フェスタ2025」。開始直後からワカメ・昆布が即完売し、来場者は1万人を超える勢いだった。横浜市内の魚イベントの中でもトップクラスの人気を誇るこのフェスタは、地元の海産物が市民にどう受け入れられているかを示す重要な指標だ。 来場者を観察すると、家族連れ、年配層、若いカップル、観光客と非常に幅広い。特に若い世代の来場が増えたのが特徴で、海辺で写真を撮り、ワカメや地魚を買って帰る姿も多かった。「横浜=おしゃれ」「横浜=港町」という一般的イメージに対し、横浜=海産物の街という新しいイメージが広がりつつあることが感じられた。


横浜市中央卸売市場「場外マルシェ」「春の味覚フェス」

横浜市中央卸売市場が市民とつながるイベント

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「場外マルシェ」「春の味覚フェス2025」

これらのイベントは、普段は業務目的でしか足を踏み入れない市場の魅力を、市場外で市民に広げる取り組みだ。 市場食材を使用した料理の販売、魚介類の即売、青果の特売、そして食育イベントと盛りだくさんの内容で、多くの市民が集まった。今年は特に「市場めしグランプリ」が話題で、横浜の人気飲食店が市場食材を活かしたメニューを競い合い、SNSでも話題となった。 市場は元来、プロのための場所だが、2025年は市民向けのイベントの質と量が大きく向上し、市場が市民に開かれていく流れが強く感じられた。


「濱のまぐろの日」新設

横浜市中央卸売市場 × まぐろ仲卸が動いた重要ニュース

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2025年6月にスタートしたのが毎月第2土曜「濱のまぐろの日」
6月、新たにスタートしたのが 「濱のまぐろの日」。横浜市中央卸売市場のまぐろ仲卸が中心となって、毎月第2土曜に一般向け販売と企画を行う取り組みだ。 初回から行列ができ、多くの市民が市場のまぐろを求めて来場した。普段は見られないまぐろ仲卸の動き”が一般に開放されるこの企画は、横浜の魚文化を一気に身近にする力がある。市場ツアーや魚の広報活動の観点から見ても、非常に価値ある取り組みだと言える。


横浜魚類が営業益80%増

横浜市場の流通力の強さ”を示す重要データ

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横浜市中央市場の主要な卸売会社である 横浜魚類 が、2025年上期の決算で「営業益80%増」と発表!

横浜市」中央卸売市場の流通力の高さが数字として表れた重要なニュース 夏には、横浜中央市場の主要企業 横浜魚類 の決算がニュースになった。2025年4〜9月期の営業益が 前年同期比80%増 という非常に高い伸びを記録し、市場関係者の間でも話題となった。 量販店向けの鮮魚販売が伸びたこと、家庭で魚を食べる機会が増えていること、そして横浜市場の物流効率の高さが評価されていることが背景にある。市場の流通が強いということは、魚の安定供給・価格安定・品揃え強化にもつながる。


バロー横浜下永谷店オープン

朝どれ鮮魚を武器にした新しい鮮魚売り場

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スーパーの全国チェーンが横浜に初進出し、鮮魚部門を中心に大きな話題を呼びました。

バロー下永谷店がオープン 小田原直送“朝どれ鮮魚”が売り場の中心に 秋には、関東初進出となるスーパー バロー横浜下永谷店 がオープン。特に注目されたのが、鮮魚売り場の強化だ。小田原漁港からの朝どれ鮮魚を看板として前面に打ち出し、地魚や近海魚が並ぶ売り場は、鮮魚に力を入れる姿勢が明確だった。 都市部で「魚が売れる店」が増えていること、地魚への関心が高まっていること、そして横浜の水産物流が評価されていることを証明する動きで、消費者の魚需要の高さを感じさせた。


ネオ・エモーション(三崎恵水産グループ)

「二代目マル城」横浜平沼店がオープン

未利用魚を活かす横浜発の新しい魚文化

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三崎恵水産グループのネオ・エモーションが手がける新店舗 「まぐろ問屋 二代目マル城」 の平沼店オープン

この店は 未利用魚 や 規格外魚 を積極的に活用し、「焼き魚 × 日本酒」を中心としたスタイルで人気を集めている。横浜はこれまで「刺身・寿司文化」が強かったが、ここに焼き魚を主役にした飲食店という新ジャンルが加わったことは非常に大きい。 さらに同グループは「神奈川を代表する企業100選」に選出されており、横浜・三崎エリアの水産ブランドを牽引する存在となった。 未利用魚の活用は、サステナビリティ・フードロス対策としても全国的に注目されており、横浜の魚文化が新しいステージへ進んだ象徴と言える。


横浜市場まつり2025

マグロ解体ショー × 海鮮グルメ ×大規模イベント

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2025年の締めくくりとして開催されたのが「横浜市場まつり2025」。

このイベントでは、マグロ解体ショーや海鮮グルメ、青果・魚介の即売、さらに模擬セリ、食育体験、ワークショップ、乗り物展示など、卸売市場ならではの多彩なプログラムがギュッと詰まった一日となりました。普段は業者向けであり、一般の人が立ち入る機会の少ない市場(横浜市中央卸売市場本場水産棟)がこの日は特別に開放され、
多くの市民やファミリー、若い世代が「市場のにぎわいや魚・青果の新鮮さ」「魚をめぐる文化と体験」に触れる場となりました。このように市場の内外をつなぎ、食 × 体験 × 地域交流を実現するイベントとして、
単なる「魚の即売会」を越えて、魚文化と市場文化を未来につなぐ大切な機会になったと思います。

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