魚市場ブログ

大蛇行収束

2025年10月13日

「黒潮大蛇行」は、
日本近海を流れる黒潮が、通常よりも大きく曲がりくねる現象で、
2017年8月から2025年4月まで約7年9ヶ月にわたり、
過去最長となる大蛇行が継続しました。

この大蛇行は、
冷水塊の発生による漁業への影響や、
水蒸気の供給増加による夏の猛暑・大雨など、
日本の漁業や気候に多大な影響を与えてきました。

特に深刻なのが静岡県のしらすでここ数年不良が続いています。
本来漁の最盛期にはしらすの入ったカゴが
200から300も並ぶという静岡県の御前崎魚市場で、
ある日はわずか3つしか水揚げがなかったといいます。

10年前に約8500トンあった水揚げ量は近年急激に落ち込み、
ゴールデンウィーク恒例の生しらすの販売が中止に追い込まれた年もありました。

漁業関係者からは
「これしかないと商売として成り立たない」と悲痛な声が上がっています。

また和歌山県では全国有数の漁獲量を誇る伊勢海老が記録的な不漁に見舞われ、
漁師は「黒潮大蛇行が収まらないとどうにもならない」と語りました。

サンマやアジ、サバなどが獲れなくなる一方で、
暖かい海に生息する魚がかかるようになるなど、漁場の環境が大きく変化。
のりやわかめといった海藻が枯れてしまう被害も報告されています。

さらに、黒潮の流れの変化は漁場そのものを移動させ、
伊勢海老が東北地方まで北上するなどの現象も起きています。

それがやっと今年の4月に終了となりました、朗報ですよね。
早速、さんまが取れ始めたり、青森、岩手でスルメイカが昨年比で3~4倍
そんないい傾向が見られますが、さて今後はどんな魚の変化が期待できるでしょうか。

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